「和食」が世界文化遺産になってから久しく年月が経ちました。私は改めて和食を創作し、伝え、絶やさなかった 先人の偉大さに感謝申し上げます。
和食と一言で言ってもとても広い意味があります。これを機会に勉強するひとつのきっかけに したく思います。
「いただきます」「ごちそうさま」は慣例句として毎回、言葉として発していますが「私が今日、明日、 生きるために貴方のいのちを頂きます」と食材になった動物、草木、芽、等々今先ほどまで 生きていたものの命を頂いて今日、明日私は生き、ご馳走に預かり有難うございました、と自分の為に 命をくれたことに感謝する言葉だと親から教わりました。
このような「物を粗末にしない」という日本人のこころ、感謝と共に憐みや優しさを覚え、日本伝統の 食文化を通して味わいたいと思います。
和食の代表にも言われる「蕎麦」ですが、江戸時代の蕎麦の作り方を頑なに守っている「蕎麦楽」は 江戸時代の江戸そばを通して色々な江戸文化を学びながら美味しく、栄養素に富み、美容や健康にも 良いという蕎麦を自分で打って、食する同好の集まりです。皆で和食文化を守り、盛り立てて行きたいと考えています。


蕎麦楽名誉会長 松平太郎左衛門家第二十五代当主 松平輝夫